キッチン

完璧な状態を保つのがむずかしい?アイランドキッチンのメリット&デメリットは?

完璧な状態を保つのがむずかしい?アイランドキッチンのメリット&デメリットは?

皆さん、キッチンといえばどのようなものを思い浮かべますか?

キッチンの定番といえば、昔ながらの壁付けのI型・スペースを有効利用できるL型・リビングの方を向いて調理や片付けができる対面型の3種が大定番ですが、ここ数年特に人気急上昇しているのが「アイランド型キッチン」です。

壁から完全に独立した姿はモデルルームやスタジオのキッチンのようでとってもオシャレ。各メーカーショールームでも目立つところに展示されていて、「間取りをLDK(リビング・ダイニング・キッチン)にするなら、ぜったいアイランドキッチンにしたい!」と憧れた方も多いのではないでしょうか?

しかし特徴のあるキッチンの型だけに、あこがれの気持ちだけで採用すると困ったことになった...という例も少なくありません。

そこで今回は、アイランド型キッチンのメリットとデメリットについて簡単に説明していきたいと思います。

アイランドキッチンとは?

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対面型のキッチンではあるのですが、ポイントは壁から離れたところに調理台を独立して設置するところです。その姿がまるで島(アイランド)のように見えることから、こう呼ばれています。

ちなみにアイランド型で似ているものでペニンシュラキッチンがあるのですが、こちらは下記の画像のように調理台の一辺(レンジフードや加熱機器がある側など)を壁につけて設置します。ペニンシュラは英語で半島という意味です。キッチンを島の形に例えて呼ぶのが面白いですね。

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アイランドキッチンは、部屋の中央に存在感のある調理台を据えることになるのでインパクトは抜群です。リビングとキッチンが一体化した、とても開放的な雰囲気を作ることができるので、LDKにリフォームされる方に特に人気です。

家族やゲストの顔を見ながら調理や片付けができるので、ホームパーティーや来客をもてなすのに最適。皆でわいわい料理の準備をするのも楽しいです。また、リビングで遊んでいる子どもの様子を見ながら作業することも可能です。

アイランドキッチンのメリット

アイランドキッチンの最大のメリットはその開放感です。
作業台が壁に面していないため、リビングやダイニングにいる家族とたのしく会話をしながら調理や片付けをする事ができます。また、大型のキッチンであれば作業スペースも大きいため、下記の画像のように複数人で同時に作業を行うことが出来ます。
友人や親戚とのホームパーティを行うときにも、協力して料理や片付けが出来ると楽しい時間を過ごすことが出来ますね。

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Panasonic ラウンドアクセスシンク https://sumai.panasonic.jp/kitchen/concept/detail.php?id=Round

自分好みのおしゃれなキッチン空間に!

カウンターの前に好きな椅子をおいたり、天井からペンダントライトを吊るしたり。照明や家具でキッチンの雰囲気を自分好みに変えることができます。
また各メーカー、アイランドキッチンを上級グレードに位置づけていることも多く、オプションが豊富な点も魅力です。

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LIXIL アレスタ https://www.lixil.co.jp/lineup/kitchen/alesta/

家事動線を確保しやすい

調理台が壁に接していないので、キッチン周辺の動線を確保しやすく、自由に移動が可能。さらに空間に余裕があるので、調理や下ごしらえ・洗い物などの作業もゆとりを持ちながら行えるのが大きな魅力です。また、自由な位置での調理もできます。カウンター前に置いたお気に入りの椅子に座って、野菜の皮むき...なんてことも可能です。

アイランドキッチンのデメリット

開放的でおしゃれなアイランド型キッチンですが、作業台の四方がオープンであるがゆえに、ダイニングやリビングからすべてが丸見えになってしまいます。

常に調理台まわりやシンクのなかが片付いた状態じゃないと、ダイニングやリビングにいてもキッチンが気になる...なんてことも。また食べ物のにおいや煙、油汚れも広がりやすく、ソファなどの家具や壁紙に料理のにおいがしみついてしまうことあるようです。

オシャレで開放的なキッチンを維持するには、しっかりとした対策が必要なのです。

設置には十分なスペースと予算が必要

壁から離して設置するものなので、当然I型やL型の壁付けキッチンよりは広いスペースが必要となります。お部屋の間取りによっては想像以上にキッチンの存在感が大きいと感じることも。

しかもリフォームの際は配管工事などを伴う場合が多く、その分費用も高額になります。

吊戸棚を設置できない

壁付けキッチンでは調理台の上に収納棚を作るのが一般的ですが、アイランドキッチンでは設計上それができません。

収納は当然、調理台の下がメインになるのでキッチン自体の収納スペースは少なくなります。しかし、リビング側や両サイドの壁にも収納を作ることはできるので、カップボードを増設する方は多いです。炊飯器などの生活感が出やすい家電製品を収納しながら使えるキャビネットもあります。

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クリナップ フロアカウンター/ハイフロアカウンター https://cleanup.jp/kitchen/stedia/function/storage.shtml

においや煙、油汚れが広がりやすい

においや煙、油汚れを遮る壁がないため、どうしてもダイニングやリビングにそれらが広がってしまいます。

性能が良いレンジフード、透明なオイルガードをつけてある程度対策することはできますが、それでもお部屋の構造によっては空気清浄機が別途必要になる場合もあります。

間取りをまるまる変えるようなリフォームを行う場合、キッチンの側には窓をつける、壁紙を消臭効果のあるものにするなど、空間を快適に使うための工夫が必要です。

完璧な状態を維持するのがむずかしい

日々の生活で完璧な状態を維持し続けるのはなかなか困難です。特に作業台の上は、調理器具や食器類などを一時置きしているだけでもちらかっているように見える場合も。なるべく物の少ない状態を意識することが大切です。また、キレイな状態を維持するためには家族の協力や理解もある程度必要です。

「アイランドキッチンを設置したものの上手く使いこなせない」と後悔する方に多いのは、このようなアイランド型キッチンならではの特性を考える前に、カッコいいから・オシャレだからと見た目のイメージだけでリフォームを決めてしまうパターンです。リフォーム前に現在の自分のライフスタイルや家族構成をよく考え、実際に使っている姿をイメージしてみる事が大切です。

まとめ

アイランドキッチンは上級グレードに位置づけているメーカーが多く、キッチン本体の価格も高めで、従来の壁付けキッチンよりも1.5~2倍ほど費用が必要になります。

配管工事が必要になるなど施工期間も従来型のキッチンよりも長期化しやすく、憧れだけでアイランドキッチンを採用してしまうと「高いお金と長い期間をかけてリフォームしたのに使いにくい...」と後悔するケースがいくつもあります。そのため、アイランドキッチンにリフォームする際には、その特徴や失敗例、成功のヒケツなどを十分把握から理想的なキッチンを作り上げましょう!

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