トイレバスルーム暮らしのヒント

介護保険で住宅改修工事をしよう!(3)

介護保険で住宅改修工事をしよう!(3)

今回も前回に引き続き【介護保険】についてご紹介いたいします。

≪前々回:介護保険で住宅改修工事をしよう!(1)

■【介護保険】とは

■【給付金対象の工事】とは

≪前回:介護保険で住宅改修工事をしよう!(2)

■【認定】を受けるには

■【介護保険】住宅改修をしよう

以上の4点についてご紹介させていただきました。

さて今回:介護保険で住宅改修工事をしよう!(3)では

【対象項目】の住宅改修工事について

実際の施工写真を踏まえてご紹介いたします。

■【対象項目】の住宅改修工事とは

介護保険において【対象項目】の住宅改修工事とは手すりの取り付け以外にも、手すりを取り付けるにあたり壁の強度を補強するような工事(上記の住宅改修時に必要となる工事)も対象となります。

≪  対象項目の一覧  ≫

■手すり取りつけ

・壁の下地補強

■段差の解消

・浴室の床のかさ上げなどに伴う給排水設備工事、スロープの設置に伴う転落や脱輪防止を目的とする柵や立ち上がりの設置

■滑り防止

・床材の変更、また、床材変更に伴う下地の補強や根太の補強、通路面の材料の変更の為の路盤の整備

■引き戸などへの扉の取り替え

・扉の取り替えに伴う壁または柱の改修

■洋式便器などへの便器の取り替え

・便器の取り替えに伴う給排水設備工事、便器の取り替えに伴う床材の変更など

※手洗器やウォシュレットは除く

※※介護用具を置くだけの場合は基本的には対象となりませんが、重さや形状などから持ち運びが容易ではないと判断される場合には対象になることもあるので事前に市区町村の役所窓口などで確認をしていただくことが重要です。

では実際に画像を見ながら対象項目を確認していきましょう。

■ユニットバスの場合

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▼浴槽のまたぎ高さを低くする

またぎ高さを低くすることでより安定して浴槽に入浴することができます。

▼滑りにくい床材を使用、または選択する

床を滑りにくくすることによって、転倒防止へとつなげることができます。

▼出入口の段差解消をする

在来工法からユニットバスへお取替えされる場合は特に今まで存在していた段差を解消することによってより安全に・安定して入浴することができます。

▼出入り口の開口を拡張させる

出入り口の開口を拡張させることにより、入浴介助などがしやすくなります。

▼折れ戸または引戸へ変更する

開き戸では内側へ開いてしまうため、緊急時に対応が遅れてしまいます。

今現在では基本仕様として折れ戸が選択されています。

折れ戸も内側へ押すタイプのものになりますが、扉自体を真上へ押し上げると扉が外れるようになっていますので緊急時にも迅速な対応が可能です。

▼手すりを設置する

手すりの打合せは入念に行い、介護者にとって自立活動のしやすい位置に設置することが可能です。

そして、ユニットバスの壁面の裏側に補強の金具でしっかりと固定させるので安心してご利用いただけます。

■トイレの場合

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▼和式便器から洋式便器へ取り替えをする場合

膝や腰に負担のかかる和式便器から洋式便器への取り替えを行うことにより、安全かつ安心して利用することが出来ます。

▼手すりを設置する

とくに立ち上がりの際に壁面に手すりがあることで身体に負担をかけることなく、体勢も安定するので安全です。

最近ですと小さな花瓶などが置けるような幅の棚も手すり同様に利用することができるので安定した体勢でかがむことも出来ます。

▼滑りにくい床材に変える

こちらも浴室の場合と同様で滑りにくい床材に変えることにより、転倒防止となり安全に歩行することができます。

▼出入り口の段差を解消する

トイレの出入口や和式便器の場合一段高くなっている場合がありますよね。

その段差を解消することにより、転倒防止にもつながります。

▼折れ戸または引戸へ変更する

トイレのドアが開き戸の場合は外側に開くものが多く、力が弱くなってきているかたや廊下などが狭い場合、ぶつかってしまい事故になるということも起こりかねません。

今ではトイレ用の折れ戸やリフォームに最適なアウトセットという後付用の引戸を取りつけることで少しの力でドアの開閉の負担を軽減することができます。

■エクステリアの場合

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▼スロープをつくる

ゆるやかなスロープをつくることで、車いすでの介助や階段の歩行がしにくくなっているかたにとって重要であり、安全に行き来をすることができるようになります。


▼段差解消をする

玄関先の段差を解消したり、もともとの階段の段数を増やすことにより、緩やかな階段の段差となるので歩行がしやすくなり安全です。

▼手すりを設置する

上記の2つに加えて手すりを設置することで、より安全に安定した姿勢の維持や歩行の補助となり精神的にも安心を得ることができます。

いかがでしたでしょうか。

画像とともに紹介した3か所以外にも対象となる項目はありますので、現場調査の段階で事前に担当スタッフ、または市区町村の役所の担当窓口まで相談をすることをおすすめします。

今回3回にわけてご紹介させていただきました【介護保険】ですが、少しはご理解いただけましたでしょうか。

【介護保険】はあくまでも自立を促すための公的支援金です。

本当に必要と思われる箇所に住宅改修工事を行い、自立活動を促すようにすることが重要です。

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